レポート | 日帰り
混浴内湯
混浴露天
八丁の湯、加仁湯、手白澤温泉、そして奥鬼怒四湯の最奥にあるのが日光澤温泉である。加仁湯を通り抜け、さらに奥へと歩いて10分程、日光澤温泉が見えてくる。このルートをさらに奥へ行くと、鬼怒沼へ抜けられる。奥鬼怒四湯をベースにハイキングも楽しい。余談だが、あのオウム心理教の誰だかが潜伏していた、鬼怒沼である。
日光澤温泉はかなり古い、昔のままの姿をとどめている。他の三湯が増築や改築で近代化されているのとは対照的だ。それだけに、ここに宿泊するには覚悟が必要だろう。一般的には他の三湯に宿泊し、日光澤は日帰りでというのが妥当なところか。
玄関の前に、紐のぶら下がった鐘がつり下がっている。最初、玄関を開けて大声で呼んだのだが誰も出てこない。ご用の方は鐘を鳴らせと書いてあったので、この鐘を神社のお参りよろしくがらんがらんと鳴らすと、やっとおばさんが出てきた。内湯は宿泊者用だから露天風呂だけだと念を押される。
露天風呂は、上部と下部に別れふたつの湯船がある。泉質が違うらしく、上は無色透明でかなりぬるく、下は白濁していて上よりは熱い。11月のこの季節、上の湯の温度ではちょっと辛い。雰囲気は上の方がいいので、夏であればこっちに長湯したい。
上のお湯を手で触って、ダメだと思ったので、上には入らずにすぐ下に行く。コンクリで固められた湯船は景色も良くなく、上に比べればいまひとつである。しかし、人の少ない山奥は静かに静かに時間が流れ、素っ気無さ過ぎるこの湯船でもとても魅力的に見えてくるから不思議だ。
※補足:基本的に日帰り入浴は受け付けないようです。登山者のみ日帰り入浴が可能なようですが、このレポートの時はばりばりの登山装備だったので、以前よりそうだったのか以後変更になったのかはわかりません。