レポート | 日帰り
貸切露天
混浴露天
平日の昼間に旅館を訪れると、よほど有名な所でないと人気が無く静かすぎて、果たして営業しているのか不安になる。雪の中とどろき旅館に車を乗り入れた時も、やはりそうであった。恐る恐る玄関を開けて何度か声をかけてみると、人の良さそうな若い人が出てきて、初めてホッとする。大丈夫、入れるそうだ。
料金500円を払い、露天風呂に案内してもらう。入り口と脱衣所は男女別である。脱衣所は露天風呂に面していて外気に晒されているので、冬ではちょっと寒い。露天風呂を覗いてみると、湯船の中央部に半分くらいまで男女の仕切りがある。これなら女性も入り易いだろう。
寒い寒いと急いで服を脱ぐ。冷たい石畳をぺたぺたと歩き、桶で湯を汲んで身体にかけると、身体が冷えたせいか飛び上がるほど熱い。アッチアッチと何度か湯をかけ、じわーっと湯に浸かる。すぐにちょうどいい湯温となった。
他には誰もいなかったので、せっかくだから女性側にお邪魔した。というか、混浴なんだから離れていることもない。しかし他に女性がいたなら、女性側に行くのははばかれるだろう。で、じゃぼじゃぼと歩いて行きちょうど仕切りの辺りにさしかかった時、「あっちぃ〜」と声を上げてしまった。その仕切りのある所が湯の流れ込む場所だったので、熱い湯が溜まっていたのである。ほんとに、熱かった。
はらはらと雪が降っている。景色は開けずあまり開放感はないが、肩まで湯に浸かりながら雪景色を眺めていると、心までじわ〜っと和んでゆく。身体の芯まで暖まることができた。