レポート | 日帰り
もみじの湯は塩原の共同浴場のひとつとして古くからあったが、暫くは整備もされず放置状態となっていた。確か箒川の氾濫だったかが原因だったように記憶する。
その後2000年に掃除されて再開したのだが、2001年に行ってみた時には湯が入っていなかった。そのまま入れたり入れなかったりという状態が続いていたようなのだが、2004年についにしっかりと再整備され、年間通して入浴可能になった。
もみじの湯があるのは、塩原温泉郷の中でも中心的な古町温泉。妙雲寺の裏の山裾にある温泉神社の足下、古町温泉街の箒川を挟んだ対岸に、ひっそりと木々に隠れる感じで存在する。
【もみじの湯へのアプローチ】
以前は妙雲寺の横をすり抜けてしか行けず、もみじの湯のある場所はかなり分かりにくかったが、今はもみじの湯の目の前に虹の吊橋という橋が架かり、かなりわかりやすくなった。「塩原もの語り館」から川沿いの遊歩道を歩き、虹の吊橋を渡ればすぐに辿り着く。
もみじの湯とは関係ないが「塩原もの語り館」では、28軒の施設を選んで入浴一回無料券&有効期限一年の入浴50%割引が付いた湯めぐり手形を購入できる。値段は900円で、混浴を持つ宿も7軒含まれているので買って損はない。
【再開後の初訪問】
もみじの湯が再開されたと聞いてからもうだいぶ経ったが、やっと行ってみることができた。車は「塩原もの語り館」に駐車できるようになって、以前よりもずっと楽になった。
湯船と脱衣所は昔と変わりなかったが、川向いのホテルから見えないように湯船の川側に目隠しが新しく設置されていた。景観は犠牲になったが、これがないと日中に入浴するのはかなり難しくなりそうだから、仕方ないだろうと思う。川を渡る橋からも、完全ではないが一応湯船は隠れている。
【しかし…】
今回は湯も張られているし、いやっほう!と思いながら手を入れてみると…冷たい。湯じゃねーじゃねーか。
時期的なものかもしれないが、どうやら夜の間は湯を止めているらしく、混雑を嫌って早めに来たのがあだとなったらしい。なんとも、もみじの湯にはすっかり嫌われてしまっているようだ…。
【※追記 利用マナー問題】
このレポートの訪問時にも、「非人間的行為」の看板があって、いったいどんなことが行われていたんだと驚いたが、その後もやはり「不動の湯」などと同じように管理に苦労されたようで、夜間利用禁止の後、ついに土日の利用休止という措置にまで発展した。
2015年には利用者の溺死事故があったそうで、19時以降は湯を抜くという措置となる。同じ2015年に箒川の増水で被害を受けたりと、なかなかに波乱万丈である。
現在、塩原温泉郷の公式サイトでは土日の利用休止とはなっていないので、休日の利用もできるようになったのかもしれない。ただしかし、いつまた閉鎖になるやも知れぬ問題は解消されたわけではなく、くれぐれも「非人間的行為」が無いようマナー良く利用したいものだ。