レポート | 日帰り
標高3026mの剣ヶ峰を主峰とした乗鞍岳の中腹1500m付近に広がる乗鞍高原に、白濁の湯が特徴の乗鞍高原温泉がある。猛暑の最中での訪問だったが、標高が高いだけあってさすがに涼しく、車中泊困難な時期にもかかわらずここでは快適に過ごせた。
源泉は尾根向こうの硫黄岳下に湧く湯川源泉で、結構な距離を引き回してくるから湯の温度は若干低め。ちなみに湯川源泉へは現在通行禁止となっており、林道入口に湯川源泉の名指しで禁止の看板が立っていることを確認した。
乗鞍高原温泉には旅館といっても個人経営のどちらかといえばペンション的な宿が殆どで、温泉旅館雷鳥もそうした宿のひとつ。部屋数も全9室しかなく、静かで落ちついた家族的な旅館である。
【露天風呂】
廊下を突き抜けて外に出ると階段があり、そこを降りた下に露天風呂の湯船がある。階段の上から湯船が見えているので、入浴者がいるかがすぐわかる。逆に自分が入浴している方だったら見られてしまうということだが。階段を降りて左側に更衣室。男女は分かれていない。更衣室から数歩先に、木の枠で出来た長方形の湯船。若干青みがかった比較的透明感のある白い濁り湯が満たされている。
露天風呂は木々に囲まれ深い森の中にいるかのような気分になる。がしかし実は木のすぐ向こうには別の建物が見えていたりもする。ややぬるめの湯で、夏真っ盛りの今でも標高の高さからくる涼しさのおかげもあって、結構長湯が楽しめる。乗鞍高原といえばスキーを思い浮かべるが、スキーの後に雪見風呂なんて期待を膨らませてみても、加温してなかったらちょっと寒いかもなぁ。
露天風呂はひとつしかなく一応混浴と思われるのだが貸切可ともなっており、実際のところどういう使われ方をしているのかを聞きそびれてしまった。湯船も大きい方ではないし部屋数も少ないので、多分であるが貸切として使われる方が多いのではないかと想像する。