レポート | 日帰り
貸切内湯
混浴露天
訪問は1月の、まだ雪が深く積もる季節。途中通過してきた、雪に埋まる会津の町並みが印象的であった。旅館新湯は、湯野上温泉街とは離れた、渓谷を見下ろす場所に一軒宿のように立っている。日帰り受付時間が短いので、訪問するときは注意するように。
実は前日に訪問したのだが、何かの理由で入浴を受け付けてくれなかったのだ。訪問前には必ず電話するという鉄則を、再度認識させられた。気を取り直して翌日、今度は電話で確認してから再訪問することとなったのである。
旅館新湯に到着し、他に誰もいない閑散としたロビーで受付を済ませ、露天風呂に向かう。ロビーの方が高い位置にあり、浴場は最下階だ。内湯を過ぎて外に出ると、なだらかな坂の先に小屋が見えていた。ここが脱衣所であった。風情はあるが、扉もなくちゃちな作りである。しかも男女別でないため、すいている時でないとちょっと女性には厳しいか。
露天風呂へは脱衣小屋から石段をさらに数段下がった所にある。この季節でなければ気にならないだろうが、なにせ石に薄く氷が張っていたので、いやあ足が冷たかった。掛け湯もそこそこに、湯船に飛び込んだ。そこそこ広さも有り、開放的な露天風呂だ。広さの割に湯温も低くないので、この季節でもよく暖まることが出来る。但し、湯の流れ込む辺りから離れると少しぬるめ。場所によっては少し浅いが、寝そべってみたり、はいずってみたり、渓谷を覗きに行ったり、いつの間にか時間が過ぎている。
透明の湯を絡めながら雪の積もる渓谷を眺めていると、これが旅の醍醐味だと満足感に浸ることが出来る。湯野上温泉にはこの渓谷沿いに有名な無料の野湯があるが、残念ながら冬期に湯は張られていない。季節が変わったら訪問してみるつもりなので、その時にもう一度ここを訪問するのもいいかなと思う。