■ 混浴温泉に着いたら ■
宿泊じゃない場合、混浴温泉に到着してまずやることは周りを良く見る事です。特に共同湯の場合、付近にぶらぶら時間を潰してそうな人物がいないか確認して下さい。
散歩を装っている場合もありますし、車の中で待機している人もいます。もし怪しげな人物がいたら、そこに入浴するのはすっぱり諦めましょう。
決して立ち去るのを待とうなんて思わないで下さい。彼らは超人的な忍耐力を持っていますので、とても敵うわけありません。立ち去ったように見せかけて、数分後にまた戻ってくる場合もあります。あなたが入浴しそうなそぶりを見せている限り、絶対に諦める事はないのです。
誰もいないと安心して浴場に向かうと、どこからともなく現れる場合もあります。ごく普通の温泉好きを装っていますが、ちょっと立ち止まってみて下さい。同じように立ち止まるか、追い越したとしても挙動不審が見られる筈です。そうであればせっかく来た温泉ですが、嫌な思いをさせられるのもばかばかしいので引き返しましょう。
あるいはどこからともなく現れた男性が猛然と追い抜いて行く場合もあります。理由はよくわかりませんが、先に入浴しておくことによって僕は女性の後を追って入浴してるわけじゃないんだ、と弁明でもしたいのでしょうか。脱衣が驚異的なスピードで、数分も経ってないのにもう30分も前からいるような顔で湯に浸かっています。彼が風呂から上がるのを待っても無駄ですから引き返しましょう。
■ 入浴時 ■
ラップローブのおかげで着替えまでスムーズに済んだとします。
バスタオルを巻いているから湯船までの移動は恥ずかしい事はありません。問題は次の掛け湯です。タオルを巻いたまま掛け湯はできませんからここでどうしても裸にならなくてはなりません。
ベテランの場合は前タオル裏マッパで行って実に手際よくちゃっちゃと掛け湯を済ませて湯に入ってしまいます。スピードでこの問題を解決しているのですね。
初心者には難しいかもしれませんから一番いいのは彼氏に楯になってもらう事です。楯になってもらったまま掛け湯を済ませて入浴してしまいます。湯に入ればもう恥ずかしくありません。
湯から上がる時は、立ち上がりながらバスタオルを身体に巻いてしまいます。その際は湯にタオルを浸けないように注意して下さい。この時も彼氏が楯になりながら手伝ってもらうとスムーズに事が運びます。
そこまでして混浴に入らにゃならんのかい、と思うでしょうが、半分冗談で書いてますんで深刻に考えないように。
実際のところ、何度か混浴温泉に行けば小さな事は気にならなくなります。普通の紳士であれば目をそらしてくれますし、なにより神経質になり過ぎたらせっかくの温泉が台無しです。おおらかな気持ちというのが一番のコツと言えるでしょう。
現実問題、神経質な人は混浴には向きません。普段でも視線が気になりがちな人は、そもそも混浴には行かない方が良いでしょう。多少不審げな人物がいてもそれに気づかない鈍感さが必要です。現在は貸切温泉も増えているので、なにも無理してまで混浴する意味はありません。他の選択肢はいくらでもあるのですから。