レポート | 日帰り
肘折温泉は湯治場として発展した歴史からか、立ち寄り入浴者に対してもとても親切だった。今回伺った全ての宿がそうだったから、肘折温泉というコミュニティそのものがそういった性格なのだろう。松井旅館では露天風呂の方が清掃直後で湯が溜まってなく、とりあえず源泉風呂だけに入浴したのだが、宿の人も残念がってくれて時間が大丈夫なら1〜2時間で溜まるからまた来たら良いと言ってくれた。もちろん料金の二重取りは無い。ということで、松井旅館には一日で二度の訪問ということになった。
【源泉風呂】
まず最初の訪問では源泉風呂に入浴。源泉風呂は松井旅館の玄関のすぐ横にある。脱衣所はひとつしかなく男女共用。少し開いた窓からは外を行き交う人の雑音がものすごく近く聞こえる。それもその筈で、すぐ道路に面した所に源泉風呂があるから。平日でも肘折温泉街には浴衣で歩く入浴客が意外に多く、若干気にはなる。
源泉風呂は極めてシンプルな浴室にこれまたシンプルな四角い浴槽がある。温泉マニアが喜びそうな飾り気の無い浴室だ。湯はうっすら青白く濁っていて、見た感じはぬるそうに思えたが実はかなり熱い。源泉と言うからには水で埋めずに入りたいところだけど、とても無理だった。ホースで水を入れるにしても、水が出ている箇所に掻き混ぜながらやっと入れるといった感じ。それでも水を投入しながら暫く経つとだいぶ入り易くなった。
【混浴露天風呂】
1時間半ほど後、再び松井旅館を訪れる。露天風呂の方も満杯ではないが、入浴に差し支えなく溜まっているとのこと。
混浴露天風呂は男女別内湯の外にある。男女別内湯は黄緑色の湯だったが、露天風呂は源泉風呂と同じような色あいでもうちょっと透明度が高い感じ。露天風呂とはいえこちらも結構熱い。湯槽は横長でなんとなく男女が分かれる感じなので、男女別の内湯から出れることもあって女性でも比較的入り易い気はする。露天風呂は塀に囲まれているが、立つと周囲の建物が見えていて、昼間はちょっと気になるかもしれない。その点、夜ならば女性でも大丈夫そうだ。
※源泉風呂は貸切利用に変わったようです。