レポート | 日帰り
以前、時季が早過ぎてまだ営業を開始していなかった為に入浴できなかった心残りを、もう年月が随分過ぎてしまったがようやく埋めることができたのが、この切明リバーサイドハウス。過去には2軒だった宿も、近年になって混浴を持つ宿がもう一軒できて3軒に増えている。
どうも数年前からあちこちで、カップルで混浴に日帰り入浴するのは疎まれている印象を受けることが多くなった。ひと昔前ならどちらかといえば男単独よりカップルの方が歓迎されてたように思うのだけど、こんなことになってしまったのも悪趣味なカップルが増えた為ということなんだろうか。直前に訪れた宿ですげない感じで日帰り入浴を断られたばかりだった為、切明リバーサイドハウスに着いた時にはちょっと気分が低調な状態だった。
そんな(↓)気分で日帰り入浴をお願いしたのだが、こちらではにこやかに歓迎いただき、イッキにテンション(↑)。そうなると施設から何から全て何割増しに良く見えてしまうので、もし難点があったとしても目に入ってないかも。
【露天風呂】
切明リバーサイドハウスの混浴露天風呂へは一度館内を通ってから外に出て向かう。何もない砂利敷きの庭に石畳が一本延びていて、その先にあるのが露天風呂。湯槽は大きめだし中央に岩があるため、多めの人数でも自分の落ちつく場所を見つけやすくなっている。多少は女性の抵抗感も減りそうな構造だ。
湯槽の横にカゴが置かれたベンチがあるが、その奥にも脱衣所となる小屋がある。特に男女の表記はなかったが、もちろん女性が使うべき場所であろうと思われる。入口にはカーテンも付いている。
【露天風呂の景色】
露天風呂は位置的には中津川に面した場所にあるが、少し奥まっているために湯槽から川は見えない。景色のダイナミックさでは隣の雄泉閣に分があるが、森に囲まれた風情のこちらの方が断然落ち着ける。中腰でいなくてもいいし。
三方に囲われ感はあるけど、湯槽が大きいので狭苦しさは感じない。開放感といった点では若干劣るにしても、ゆったりした気分は少しも損なわれないし、逆にこのくらいの方が女性にとっては安心感があると思われる。
湯槽の2/3ほど屋根がかかっているが、陽射しが強く糞暑かったこの日にはあって良かった設備。ゆらゆら揺れる木漏れ日も時間を忘れさせてくれるエッセンスのひとつ。なみなみと溢れて流れて行く湯の音も心地良い。もちろん源泉かけ流し。
充分に堪能してそろそろ上がろうと湯槽を出た時、露天風呂に向かってくる男性が見えた。グッドタイミング。その男性にとっても風呂を独占できてラッキーだっただろう。と思っていたが、いつまで経っても現れない。いなくなってしまったことが不思議だったが、帰り際に内湯の前を通るとどうやらそちらに入っている気配がある。こちらが女連れということで遠慮したのだろうか。女がいると見ればこのチャンスを逃すまいと慌てて走り込んで来るせわしない輩が目立つこのご時世に、秋山郷にはまだこんなのんびりした雰囲気が残っているんだな。
※混浴露天は貸切交代制に変更されました。混雑時の19:30〜21:00は女性専用。