レポート
硫黄島港周辺に固まってある集落とは反対側、島の北側の海岸沿いにあるのが坂本温泉。干潮の前後数時間しか入浴ができないため、時期によっては一日二度ある干潮時間が早朝と夜なんてこともあり、短い滞在時間中に入浴できない事態も考えられる。潮位表のチェックをしてから計画を。
観光客が好んで行くのは東温泉だが、島の人間は坂本温泉に来ることが多いらしい。効能が抜群なんだとか。坂本温泉に入った後は身体が軽くなるんだそうだ。
【道程】
硫黄島港から坂本温泉までは、およそ4km。歩いても行けなくはないが、片道1時間以上かかって時間がもったいない。観光客の唯一の交通手段とも言える電動自転車を借りることは必須。
ただ、アップダウンがあるから電動自転車でも楽ではない。特に坂本温泉への最後の下り坂は長いし急坂だしで、帰りの登りは結局歩くことになるかもしれない。道路に苔もあるので、雨で濡れていると自転車は滑って危険かも。
【温度調整】
石で囲まれた部分が混浴の湯船となるが、ふたつに仕切られた左側は湯が湧いている方で、かなり熱い。そちらからうまく右側の湯船に湯を流し込むと、適温で入り頃になる仕組み。
潮が引いたばかりだと、右側が冷た過ぎて入れる状態じゃないことがあるが、その時はパイプを倒して排水してから、左側の湯を導き入れると良いそうだ。
【ちょうど入り頃だったが…】
到着したのは干潮までまだ3時間ある時間だったが、湯船は出現していたし、手を入れてみると温度もちょうど良さそうだった。干潮と一口で言っても、潮位は日によってさまざまで、1メートル近く差がある。つまり入浴できる時間も日によって長かったり短かったりするということ。
ちょうど入り頃ではあったのだが、学校行事かなんんかで本土からやって来ていた中学生が、先生に連れられて休憩かなんかでだべっていたもんで、さすがにその子供らの前で入浴するわけにはいかなかった。時間を変えてもう一度来る気持ちにもなれなかったので、坂本温泉への入浴は諦めるしかなかった。
それにしても、曲がりなりにも風呂である。しかも混浴の。子供らを連れて来て遊ばせるような場所か? とも思う。もしそのときに入浴中の人間がいたらどうするつもりだろう? 他の観光客に聞いたら、どうやら東温泉に入浴中に子供らが来たようで、さすがに女子もいる前で晒すわけにはいかないと、慌てて退散したそうだ。もしかしてこんな状況で喜んで晒し続ける悪趣味な人間もいるかもしれないし、そしたら中学生ともなれば教育にもあまりいいもんじゃないと思うのだが…。というかそもそも風呂に入りもせず眺めてる奴がいたら、入浴したい人間からしてみれば邪魔くさいし腹も立つ。
ということで、坂本温泉の印象は残念なことにイマイチなものになってしまった。