レポート | 日帰り
藤原スキー場へはもう20年程も昔、滑りに来たことがある。その頃はベースに建つホテルサンバードが温泉ホテルだなどと意識して見たことがなかったが、このサイトを始めた後で11種類(当時は12種類)の貸切露天風呂があることを知った。本当はスキー場中腹にあって冬期は閉鎖となる貸切露天風呂こそ最も興味を引かれたのだが、何年か前に貸切はやめて男女別の露天風呂に変わってしまったのが残念。
雨の中ホテルサンバードに到着すると、何かの研修かなんかなのか、団体の学生で賑わっていた。オフシーズンのスキー場ホテルにはよくありそうな光景ではある。それにより大浴場は貸切使用中で一般利用できない状態。まあ目当ては貸切風呂なので、こちらには全く影響はなかったけど。
【貸切入浴料金】
日帰りでの貸切露天風呂利用料は入浴料コミで40分3,500円。宿泊しても3,500円は変わらないので、宿泊する場合は貸切露天風呂無料付きプランを選ぶ方がお得。ただ、今のところ40分の1回きり無料プランしかないので、宿泊したとしても全貸切を制覇することは金銭的に難しいし、これでは貸切露天風呂目当てで宿泊しようかという気にもなれない。11種類もありながらこれではもったいないので、貸切回数無制限のプランが欲しいところ。
【貸切のシステム】
11種類の貸切露天風呂があるのは、温泉道楽と名付けられた別棟。ホテルサンバードのフロントのある棟から外の渡り廊下を渡って奥にある。
フロントで入浴料を支払って貸切露天の個室の鍵を受取るが、この鍵が貸切棟の入館の鍵ともなっていて、鍵が無い限り棟内に入ることすらできないようになっている。なので実際に見てからどの露天風呂にするか選ぶことは不可能で、フロントにある写真一覧で浴室を選択しなければならない。
鍵のキーホルダーがT字型の妙な形なのは、ホテルのカードキーのように部屋の差し込み口に差し込むとそれが電源のスイッチとなる仕組みのため。
【貸切露天風呂「雪舟の湯」】
今回入浴したのは、ツレの一存で3号室の「雪舟の湯」。美濃焼で造られた陶器製の浴槽が置かれた部屋だ。個室の鍵を使って扉を開くと、左側に洗面台があってそのあまり広くないスペースが脱衣スペースとなっている。
石のタイルが敷かれた浴室は、11種類あるというイメージから想像するほど狭くなかった。陶器製の浴槽は1818システムバスの浴槽をひと回り大きくしたくらいのサイズだろうか。浴槽のサイズを欲張らずに一見無駄と思える周囲のスペースを広めに確保してあるスタイルは、浴槽だけをでかくして周りがきつきつよりよほど広さを感じられるし、バランスが良い。
スキー場に面しているが、目隠しの塀が高いので殆ど景色は見えない。代わりに円形の花壇があって庭っぽさを演出している。ホテルサンバードの公式サイトには、「雪舟の湯」はカップルに人気と書いてあったが、ここを選んで正解だったなと悦に入るツレを見ると、女性から見たら惹きつける何かがあるのかもしれない。
正直、3,500円の価値があるかどうか不安を抱えて来たのだけど、思ったより広かったし、ツレはそこそこ満足してたし、案外悪くなかったと思う。この風呂だけのためにわざわざ来るかというとちょっと怪しいが、何かの用事のついでに少し道を曲げるくらいだったらまた来てしまうかも。