レポート | 日帰り
湯ノ花温泉には四つの共同湯がある。石湯、弘法の湯、天神湯、湯端の湯。そのどれもが鄙びた雰囲気で風情があり、人気が高い。いずれも料金は200円。弘法の湯と湯端の湯は男女別だ。
【車からは見つけ難い石湯】
石湯は奥まった場所にあり、湯ノ岐川の岸にある大石を半分呑み込むように湯小屋がかけられている。
車で探すと見つけ難く、また石湯の近くには駐車スペースもないので、天神湯の向かいに車を停めてそこから歩くとすぐ見つかる。見取り図の書かれた看板も立っているので分かり易い。
先客は男性一名だったが、ちょうどこちらが到着すると同時に小屋から出てきた所。タイミングが良かった。
【湯小屋の中】
石湯の湯小屋は天神湯より若干広い。入口から入ると脱衣所は湯船の向こう側にあって、まず湯船を突っ切って行かなければならない。入口扉のすぐ内側に下駄箱があるのでそこで靴を脱ぎ、浴室の中を歩かねばならないから靴下も取って裸足になる。
脱衣所は壁面に棚が作られており、その手前1メートル弱の幅が板張りで浴室との境には肩に近い高さの衝立が立っている。但し中央の出入口は大きく開いており、完全に隠れられるかというと心細い。幅が狭く細長い空間なので混雑時にはなにかと着替え難そうだ。
【湯船】
湯船はコンクリ造りで四角いメインの他に、窓際にも小さい湯船がある。メインと窓際の湯船の間は脱衣所と同じ高さの壁で仕切られており、混雑時は男女に分かれそう。ただ、窓際の湯船は小さく浅いので、足湯のようにも思える。この構造のせいでメインの湯船から窓の外の景色は見えない。
湯の温度は極めて高く、足を浸けるのも辛いほどだった。窓際の湯船はメインからの廃湯なのか若干ぬるく、こちらならなんとか入れる。がそれでも結構な熱さだし、狭いのでゆっくり落ちつく体勢が作れない。
雰囲気的には気に入ったのだが、この熱さのため滞在時間は結局15分もおらず、なんとも残念な気持ちで石湯を後にした。