レポート | 日帰り
泥湯温泉は、山峡に数軒の旅館が寄り集まった小さな温泉街である。温泉街といっても付近には遊び場も無く、静かに温泉だけを楽しむのに向く。奥山旅館は温泉街の中でも多分一番大きな規模の旅館だ。
男女別内湯、混浴内湯、別棟の男女別露天風呂、混浴露天風呂がある。建物はクラシックで豪華ではないが、玄関や露天風呂の建物は比較的新しそうで、そう遠くない昔に改築されていそうだった。
奥山旅館の玄関を入るとちょうどチェックアウト時間だったのか、狭いロビーはたくさんの人でごった返していた。入浴料を払ってとりあえず混浴内湯を見に行く。
湯舟は脱衣所よりも低く、周りを岩に囲まれて洞窟岩風呂といった趣。浴室は結構広い。この時は女性の方が一人入浴されていたのでここは遠慮し、すぐに別棟の露天風呂に向かった。
奥山旅館の露天風呂は別棟で2ヶ所ある。旅館のすぐ隣には、今は男女別となってしまった巨大な露天風呂がある。ここが男女別となってしまったのも、入浴客のマナーの低下が原因らしい。
【混浴露天風呂】
道路を挟んでその向かい側に、休憩所付きの混浴露天風呂がある。入口と脱衣所は男女別となっている。ここには男女別の内湯もあり、内湯を通って混浴の露天風呂に出るようになっている。
男の内湯は湯舟が一つだったが、後で話を聞くと女性側にはふたつの湯舟があったそうだ。
内湯を抜けて露天風呂に出ると、木でできたふたつの湯舟がある。正面の駐車場側には葦簀の目隠しが、反対側は山の斜面となっているため、景色はあまり良くない。屋根があるので、雨の日でも濡れずに入ることができる。
ふたつの湯舟はほぼ同じ大きさで、ひとつにつき10人程度は入れそうだが、横長なので対面に人がいると足を延ばすことができない。ふたつをまとめて一つの大きな湯舟にした方がいいのではないかと思った。湯は乳白色だが、底まで見える程度の半透明だ。
山側の湯舟から、表の道路が見えていた。駐車場側の葦簀も結構隙間が大きい部分があるので、覗こうと思えば覗かれてしまう。だが、旅館からは離れているし人の気配もないので、ここに風呂があること自体気づく人は少ないかもしれない。
奥山旅館で人気があるのは男女別の大露天風呂の方なので、わざわざこちらに入浴にくる人は少なそうだ。広々した大露天風呂を選ぶのは当然のことで、混浴ということ以外は特にこちらに入浴する理由は見当たらないかな。