まる10年も前の学生時代の思い出です。
部活で旭川に遠征した帰りに皆で道東を一週間かけて廻りバス旅行しました。他大学にも声をかけて観光バスを仕立て、男女の学生ばかり総勢40人ほど。宿に泊まっても温泉に浸かってもやんや、わいわいの楽しい旅行。さすがに同級生と混浴するわけにはいかなかったですが、弟子屈温泉に泊まったときのこと。
古びた趣のある宿でしたが、風呂は大浴場を板塀でいちおう男女に仕切ってあるが、板塀は湯船の途中で止まり湯船は向こうと繋がっている。女湯に闖入という手もあるが、女の子たちの総スカンを喰らうのが目に見えているので我慢することにする。
そのうち湯船に鼻まで浸かると女湯が見えるのではないかと、皆でアザラシのタマちゃん状態で湯に浸かり、なかには脱衣場に眼鏡を取りに行く者まで現れる始末。後で男部屋で夜更けまで興じたのは言うまでもありません。
学生仲間どうしでもあり一週間も一緒に旅行すると互いに情が湧くものか、その時の旅行で何組ものカップルが誕生しました。卒業後何年も後になってその時生まれたカップルの結婚式の二次会で聞いた話ですが、皆が寝静まった後、密かに温泉で二人だけの時間を過ごしたとか。思わぬ裏なれそめ話に大爆笑でした。
あの旅行からまる10年、弟子屈温泉を訪れていませんが、板塀の不完全な仕切りの風呂はまだ残っているでしょうか?