レポート | 日帰り
妙高山の谷あい、大田切川の上流に燕温泉はある。燕温泉は手前の赤倉温泉よりずっと鄙びたイメージのある温泉街だが、この河原の湯が有名で訪れる人が絶えない。
燕温泉があるのは標高1,100m。5軒の旅館が斜面の狭い道路を挟んで並んでいる。スキー場の周辺っぽい雰囲気が漂うが、それもその筈で温泉街の上部には燕温泉スキー場(2007年廃止)があるからだ。
深田久弥の日本百名山のひとつに選ばれた妙高山の登山口でもある燕温泉は、夏は夏で登山者による賑わいを見せる。
【日帰り客の駐車場】
駐車場は昔は無かったが、今は旅館よりも手前の何も無い道路横に、40台くらい停められる日帰り客用の駐車場ができていた。若干温泉街からは離れているが、温泉街には車を停められる場所は無いので、ここに車を置いて歩くしかない。
【河原の湯のある場所】
河原の湯は温泉街よりさらに上部の山の中にある。温泉街を抜けると登山道が始まるが、黄金の湯がある称名滝方面ではなく惣滝方面を進むとやがて妙仙橋が現れ、その吊橋を渡り切ったところで登山道を右側から回り込んで左に外れると、その先に河原の湯があった。
温泉街から浴衣にサンダルで来る人もいるが、平坦だけど歩きやすい道とは言えないので、普通にスニーカーとかで歩く方が楽だと思う。
【乳白色の山のいで湯】
河原の湯のお湯は乳白色。山深い川沿いにコンクリの湯船はある。木々の濃い緑が心を安らげてくれる。秋の紅葉もまた良さそうだ。
しかし残念なことに冬期は閉鎖になってしまう。河原の湯への途中の妙仙橋が、おそらく降雪に耐えられるようにだろうが板を外されてしまうのだ。5月下旬にも訪れたのだが、その時はまだこの板が外されたままだった。お湯も張られていないらしい。開始は6月上旬からだそうだが、降雪によっても前後するので、行く前に確認しておいたほうが良いだろう。
【脱衣所・人出】
更衣室は男女別に完全に仕切られている。昔はひとつだったのだが、これで少しは女性も入りやすくなった。
さすがに人気が高いだけあって、早朝でも人はいる。しかも湯温が低めなものだから皆長湯なうえに、待っていたとしてもすぐ次々に人がやってくるので、せっかく来たのなら女性も思い切って入ってしまったほうがいい。
【入浴してみて】
さて入ろうとすると、お湯の表面にミミズのような寄生虫のような変な虫がぴよぴよ泳いでいて、ひ〜と思ったがすぐにお湯と一緒にすくって捨てた。底にはごつごつした石が多いので、爪先をぶつけないように。
川のせせらぎを聞きながら、ぬるいお湯なものでついつい時間を忘れて長湯をしてしまう。とはいえ狭い湯船、ほどほどにして後の人に譲る気遣いも必要。
※訪問当時、道筋を示す看板には「川原の湯」との表記だったのでそうしていましたが、最近湯舟の横に立った看板では「河原の湯」となっているのでそちらに変更しました。