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混浴貸切温泉〜快楽秘湯表編

混浴の記憶

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北の旅情

有名な登別温泉でのこと。

登別温泉は、大規模な旅館の建ち並ぶ温泉アミューズメントのような所だが、その中にあってこの滝乃家は比較的こじんまりとしていて、露天風呂もなかなか良い雰囲気がある所であった。2週間で北海道一周旅行の強行軍を敢行していた私は、前半の疲れをこの場所で癒すべく立ち寄ったのであった。

内湯で汗と汚れを流し、内湯から続きの露天風呂に行って疲れをほぐす。結構広く、白く濁ったお湯。男女別に別れているが仕切りは低めで、先の方ではその仕切りもなくなるという、カップルにはオツな作りであった。

私が湯船の縁に腰掛けくつろいでいると、どうも女性用露天風呂から背伸びをしてちらちらと私を覗いている人がいるではないか。?…。

最初は私もそれ程気にしなかった。別に男の裸に興味があって覗いている訳ではないだろう。いや、例えそうであったとしても、貧相な私の体なんか覗いたって全然面白くないに違いない。すぐに止めるはずである。男が女性を覗くのと違って、私はそう鷹揚に構えていた。ところが、いっこうに止める気配が無いのである。それがあんまり何度も覗き込むので、なんか嫌な感じだなぁと思い、私は見えない所に移動して隠れるようにお湯に深く沈み込んだ。なんか覗きに合う女性の気持ちが少しわかる。

すると…。

その露天風呂は、内湯続きの出口が露天風呂より階段で数段高い位置にある。つまり、内湯から露天への出入りは男女双方供お互いの姿が丸見えになってしまうのである。

で、ぷりぷりと二つのお尻がその女性用内湯へと続く扉に駆け込んで行くのが私の目に飛び込んできた。

…。目が点である。

どうやらタオルも持たずに若い女性の二人連れが入っていたらしいのだ。私が男湯に入ってきたために、タオルを持たない二人は隠すこともできず、出るに出られなくなっていたようであった。

ごめんねぇ。気がつかなかったんだよぉ。