レポート | 宿泊
洞爺湖というと、平成12年の有珠山噴火が印象に強い。その10年前、数年に渡って被害をもたらした雲仙普賢岳噴火の記憶から壊滅的な打撃を想像しがちだが、これとは対照的に有珠山噴火では予知も万全、迅速な避難により死傷者はゼロ。火山の恩恵を享受する住民の意識、自らの生活基盤が火山と切っても切れない関係でありそれ自体が生活の一部であるという考え方が被害を最小限に抑えたそうだ。
現在は被害を受けた町も完全に復興しており、有珠山ロープウエイで山頂に登れば今も水蒸気を上げる噴火口を間近で見学することも可能。
有珠山の足元、静かに湖面を揺らす洞爺湖南部の湖畔に洞爺湖温泉はある。大きなホテルが並ぶ洞爺湖温泉だが、温泉プール以外の混浴温泉は存在せず、貸切温泉も今の所この洞爺観光ホテルしか見つからなかった。なお、このレポートはツレが家族旅行で宿泊した際のものを、聞きかじりで書いているのでご了承を。
【貸切風呂料金】
洞爺観光ホテルにはふたつの貸切風呂があり、どちらも内湯に露天風呂が付いている。内湯と露天風呂を合わせたスペースはそこそこ広く、貸切としては贅沢なもの。施設も比較的新しく清潔だったそうだ。
但し、料金は日帰りの場合50分で3000円〜4000円と高め、宿泊でも2000円〜3000円と結構な額が必要となる。子供連れや介護などで大浴場が利用し難い場合なら価値があるが、そうじゃなければこの値段だとちょっと考えてしまう。
【露天風呂付き貸切風呂】
露天風呂から洞爺湖が眺められたりすれば良さそうだと思っていたが、残念ながら湯舟の周りは四方を高く壁に囲まれている。もっと展望に優れているとかであれば、少々値段が高くても価値はありそうなのだが。もし入浴しながら景色を楽しみたければ素直に男女別の浴場に行った方が良さそう。
【男女別大浴場】
男女別にはパノラマ大浴場と展望露天風呂がそれぞれある他に、洞窟風呂なんて面白そうなものもある。この洞窟風呂は惜しいことに男女別に分かれているが、水着でもいいから混浴であったならアミューズメント的に家族で楽しめそうだったのに。
洞爺湖では毎年4月下旬から始まり10月末まで続く、ロングラン花火大会が毎夜行われている。わずか20分間であるが、四百発もの花火が打ち上げられる。ちょうどこの時間帯に当てて出港する洞爺湖クルージングがあるので、船上で鑑賞する花火大会なんてのも素敵な旅の思い出になるだろう。