レポート | 日帰り
金龍園は2006年にリニューアルしたそうで、建物の外観は古ぼけているが、中に入るとがらっと変わり内装は新しく清潔だった。全館の床にはタイル状の畳が敷き詰められており、靴を脱いでロビーに上がった所からスリッパいらず、これが思いのほか気持ち良い。
【設備と料金】
金龍園の入浴設備は、混浴の大浴場と混浴の露天風呂、婦人風呂、そしておそらくリニューアル時に新設したと思われる貸切露天風呂がある。
日帰り入浴料は平日ひとり550円、休日休前日はひとり1,050円。貸切露天風呂利用料は一組30分で宿泊者の場合1,050円、日帰り入浴者は2,100円となる。
日帰り入浴で貸切も利用する場合には、入浴料+貸切利用料が必要となり、ふたりの場合は平日3,150円かかることになる。近くの五楼閣とほぼ同額の設定だが、休日となると4,100円ということで、その金額だと30分という時間の短さでは割に合わない気がする。
混雑してなければ時間の延長も可能だが、その場合は30分ごとに2,100円が追加されることになり、それもちょっと割に合わないかなと思った。
【貸切露天風呂】
まずは貸切露天風呂へ案内される。宿の人が鍵を開けてくれたので、利用後に鍵を返しに戻る必要はなく、脱衣所に備えてある電話機でロビーに知らせてくれれば良いそうだ。この後に混浴にも入るつもりだったので、手間がなくて良かった。
貸切露天風呂の湯槽は、大きくはないが二人でゆったりできる大きさはある。貸切露天風呂があるのはちょうど混浴露天風呂の上の階で、高い場所にある分だけ景色は混浴露天風呂よりも少し良い。
貸切露天風呂には洗い場も付いていて、シャンプーリンスも備えられてあった。本日最後の予定だったのでツレはこちらで身体を洗う。しかし制限時間30分では身体を洗う時間も惜しかったので自分は混浴で洗うこととした。
【大浴場と露天風呂】
貸切を出て次は混浴に向かう。大浴場は混浴となっているが、女性には専用の浴室が用意されてある。だから全ての浴室に入ることができるのは女性のみということ。
混浴露天風呂へは大浴場を通っても出られるし、婦人風呂の脱衣所から廊下に出てすぐの場所にも出口扉がある。大浴場の脱衣所は男女共用となるが、気になる女性は婦人風呂で着替えて露天風呂に出ることも可能ということ。露天風呂から大浴場を利用すれば、共用の脱衣所を使わなくても全ての風呂を利用できる。
露天風呂の湯槽はあまり大勢が一度に入れる大きさではない。入浴者が多い日は女性には厳しそう。しかし平日は閑散としていて、他に利用者はゼロ。露天風呂も大浴場にもツレと一緒に入ることができた。
実はこの時自分は手を怪我していて一人で身体を洗うのが困難な状態だったのだが、混浴であるおかげでツレに手伝ってもらうことができた。貸切でも手伝ってもらうことはできるとはいえ、30分とか45分の時間制限がネックで時間をかけられない。
何か持病があったり、身体が不自由であったりすると、健康な人よりさらにありがたいのが温泉というもの。だからこそ混浴があった方が良いのだな〜と実感すると同時に、次々と廃止になる混浴を見ると、弱者を思いやる豊かさまで失われて行くようで、一抹の寂しさを感じてしまった。自分のやりたいことを優先するあまりそれのもたらす結果に思い至らず、なんてことはないよう注意しないと。