レポート | 日帰り
有名な千人風呂を持つ酸ヶ湯温泉。そのだだっ広い内風呂は観光ポスターにもなっており、青森を代表する温泉ということに反論する者はいまい。人気があり過ぎていつでも人がいっぱいなものだから、それゆえ敬遠する人はいるかもしれないが…。
さて、ここ酸ヶ湯温泉には露天風呂はない。その昔はこの大浴場も露天風呂だったらしいが、今は古めかしい巨大な浴舎になっている。まあこれだけ広ければ露天風呂ファンだとしてもさほど不満は出ないだろう。
ただ、人気があるから仕方ないのだが、これだけ人が多いとちょっとウンザリしてしまう。正直な所、駐車場に並ぶ車の数を見ただけで、かなりげんなりしてしまった。
酸ヶ湯温泉では日帰り入浴の場合、自動販売機で入浴券を買うことになる。入浴券を買って中に入ると、広々したロビーになる。ロビーというか、なんだか古い駅か病院の待合室みたいだ。
【ヒバ千人風呂】
奥に進むと、千人風呂の入口。入口の前に並ぶスリッパの数ときたら、ここでまたげんなりだ。脱衣所は男性と女性に別れている。女性脱衣所から風呂の出口は、衝立で仕切ってあり、一応見え難くはなっている。しかし湯舟は混浴だ。
昔は無かったのだろうが、熱の湯、四分六分の湯共に湯舟の半分で男性と女性に分けられている。別に仕切りがあるわけではなく、男女を分ける目印の看板があるだけなのだが。なにかしら問題でもあったのだろうか。
湯舟の縁には人がずらりと並んでいて、どこから入ろうか悩むくらいである。女性側はすいていて、羨ましかった。これだけ男性が多いと女性には敷居が高いだろうが、それでも結構な数の女性が入浴していた。まあ、年配の方が多いので、変な期待は禁物。
湯は白濁していて入れば見えないし、男性に近寄られることもないから、少しばかり見られることにだけ開き直ってしまえば、女性でも入れないことはないだろう。カップルにはちょっと不向きか。
【オフィシャルの入浴方法】
酸ヶ湯温泉オフィシャルサイトの入浴方法を見ると、まず熱の湯に入ってから四分六分の湯に入り、仕上げにまた熱の湯に入るのだそうだ。しかしこの位置関係では女性はどうしても四分六分の湯に先に入ってしまいそう。四分六分の湯の方は熱めで、熱の湯の方がぬるくはないが温度が低い。名前からすると逆のような気がしなくもないが…。
タオル巻きはNG。一人だけ恰幅の良いおばさんが湯浴み着を着ていたが、色が鮮やかな青系だったのでその場の雰囲気からかなり浮いて感じた。さらにそのデザインときたら、胸まで届く提灯ブルマーを着ているような格好で、かえって裸の方がよほど恥ずかしくないんじゃないかとさえ思わせる姿だった。あれを着るのはそれはそれでまた勇気が必要だろう。湯浴み着を作るメーカーは、もう少し色とかデザインを工夫した方がいいんじゃないだろうか。
ちなみにこの湯浴み着は酸ヶ湯温泉で売っている物なのかどうか、確認していないのでわからない。