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混浴貸切温泉〜快楽秘湯表編

投稿〜混浴温泉体験談

温泉旅行で体験した面白い体験談・画像を募集しています。投稿お願いいたします。

No.134 平日限定? ネイティブパラダイス

投稿者:DATA

夫婦で混浴を楽しむには混雑する土日を避け、平日に出掛けたほうが何かと都合が良いのだが、なかには平日であるがゆえにネイティブ一色に染まった温泉パラダイスとも言うべき状態に遭遇する事がある。特に歴史のあるわりにB級感が漂う飾らない温泉で入浴料金が銭湯並みとくれば疑って掛かかったほうが無難だろう。

今回行ったところもまさにその条件にピッタリ当てはまる北関東のある温泉。そこは初っ端から自由だった。民家にしか見えない建物の中ほどに受付と張り紙がある開け放たれた状態のドアが目に入ったので早速、受付を済ませようと
「ごめんください」
と呼ぶが一向に誰も出てこない。中には卓袱台が置いてあり、上には湯飲みやお菓子も載っていて、ついさっきまで人がいた気配がある。

そうこうしているうちに、初老のおじさんが携帯電話をしながらこちらにやってきたかと思うとドアの前で立ち止まったまま電話を続けている。しょうがないのでジッと近くで電話が終わるのを待つことに・・・。2分も待ったころ遠くに従業員と思わしき女性が目に入ったので、一向に終わらない電話おじさんを諦め、そっちに行って受付をお願いすると
「あ~、病院の時間か、1人300円ね」
だって。受付の人、途中で病院に行っちゃったの? それに電話おじさんは何者?

疑問は残るが、そんな事はどうでもいい事なので早速、第一の目的である混浴内湯に向かう。男女別の更衣室入り口には大量の張り紙があり、B級感満載。浴室の寂れ具合も中々。しかも壁の蛇口からは源泉が常時床に捨てられている! 贅沢にも程かあるだろ!!

しばらくは貸切状態だったが男性が入ってきたので挨拶すると、さっきの電話おじさん・・・客だったのね。何故あの場所で電話? しかも株の注文を明らかに私に聞かせるようにしてたよね、温泉に浸かりながら電話で株取引ってバブルの残り香が一層怪しさを・・・。

ちょっとアレだったんで、後ろ髪を引かれながらも早めに次の目的の混浴露天へ移動することに、残念。

混浴露天へは併設された新しい施設の男女別内湯から出るようになっていて、こちらも初老のおじさん2人が内湯に浸かっていたが、カミさんと露天で待ち合わせているので挨拶だけして外に出た。露天は広く大きくて深い! 思わず泳いでみる。

そんなことをしていると、なにやら近くで物音が! 後ろを振り返るとおばさん3人組みと目が合った。その距離3m。思わず
「こんにちは」
と挨拶をすると向こうも会釈をして
「お風呂って何処から入るんですか?」
とのたまうので仕方なく丁寧に教えたが、施設の正面玄関に受付までの案内がデカデカと張ってあったよね? 大体3人とも普段着にサンダル履きでお風呂セットまで持ってたしネイティブ感丸出しだよ~。どう考えても露天の混み具合を下見に来たとしか思えないし、咄嗟の嘘にしたって、お粗末過ぎるっちゅーの! まさか真っ裸で異性に道案内するなんて状況が自分の身に起こりうるとは思わなかったよ・・・あー恥ずかしかった。

そのころカミさんも、ネイティブなおばあさん達の謎の行動に1人疎外感を感じながら隅で小さくなっていたらしい。温泉では珍しい事ではないが、ここはアメニティー類が置いてない。みんな持参した石鹸とシャンプーで頭の天辺から足の爪先まで念入りに身を清めるが如く一心不乱に洗ったかと思うと、終わった者から風呂に浸かると豪快にかけ流されている湯口に、にじり寄り顔まで湯に沈めたかと思うと湯口に顔を突っ込む、といった光景が繰り広げられていた・・・そうだ。う~ん、想像しただけでもシュールだけど、ちょっと見てみたい気もしないではない・・・。

そのうちに1人が露天に行こうと言い出し、何人かが外に様子を見に行った隙にカミさんが湯口に何があるのかと覗き込むと、残っていた1人が
「ここの温泉は目が良くなるからアンタもやりなさい!中で目をパチパチやるのよ」
と言われ、石鹸を持参してなく体を洗えなかった事で怒られはしないかとビクビクだった彼女は言われるがままに手ほどきを受けたらしい・・・。ご愁傷様です。

そうこうしている内に露天を見に行った人達が男が居るからダメと言いながら帰ってきたので彼女は、すかさず
「ダンナだと思うんで」
と言い残し逃げるように露天に出て来たそうだ。そういえばカミさんが出てくる直前、女性出入口にある竹垣の隙間から彼女の肌の色とは明らかに違う浅黒い人影が動いていたのはそれだったんだね。

その後しばらく私達だけで大きな露天を独占できたのだが、近くの駐車場には続々と車が入ってくる気配があり、これ以上長居すると何が起こるか想像も出来なかったので早々に内湯で温まって上がることにした。

帰りに混浴内湯の建物の前を通ると、そこには見覚えのあるサンダルが女性脱衣所の前に3組、更に男性側にも2組、中ではどのような光景が繰り広げられているのか・・・。興味はあったがもちろん確かめる勇気などとても無く、そのまま通り過ぎ病院から帰ってきたらしい受付のおばあさんに会釈をして逃げるように帰路に着いた。

それにしても湯は重曹泉とさっぱり系だったが、客層は地元成分? モワモワで濃~いので湯当たりすること間違いなしの温泉だ。でも、お目々パチパチのご指導は受けてみたかったりもして、この部分だけはカミさんがちょっとだけ羨ましいような複雑な体験だった。

あっ! あと帰り道にカミさんが、次の湯巡りからはもしもの為の簡単なアメニティーセットを持っていく! と宣言したのは言うまでもない。