京塚温泉 しゃくなげの湯

「しゃくなげの湯」のレポート ｜ 日帰り

京塚温泉はもともと個人で掘り当てて地元の人だけで利用していたものを、露天風呂ができたことをきっかけに2007年より一般開放されたとのことらしい。

露天風呂にかかる看板には「しゃくなげ露天風呂」と書いてあったが、中之条町観光協会のサイトには「しゃくなげの湯」となっているので、それに倣い表記はしゃくなげの湯とした。

【入浴方法】

野反湖へ向かう国道405号から花敷温泉手前の豆腐屋とガソリンスタンドに挟まれた道に入り、白砂川にかかる橋を渡って左側に京塚温泉がある。豆腐屋の前には「露天風呂案内所」と看板があったが、この日は豆腐屋は休みだったのでそのまま露天風呂の前まで行ってみると、入浴券が無い者は野反ライン山口・喜久豆腐店・宿くじらやへ行けというような貼り紙があった。一番近いのが橋を渡る手前にあった宿くじらや。そこで入浴料を払い鍵を受取る。ネットで調べると休日などは露天風呂の前に管理人が待機していることもあるらしい。

鍵がいくつあるのかわからないが、鍵を預かるシステムとはいえ、貸切になるというわけではない。昔は貸切1,000円となっていたようだが、露天風呂前の看板にあったと思われるその記述は上からガムテープで消されていた。なので貸切ができるかどうかは確実ではなく、状況によるとしか言えない。空いている時に貸切にしてもらえた人もいたようだし、ダメモトの気持ちで頼んでみてもいいかもしれない。

【大露天風呂】

京塚温泉の露天風呂はふたつあって、それぞれの扉の前には消えかけた文字で男湯・女湯と書かれてあった。ネットでは混浴という記述を多く見かけるが、少なくとも現在は基本的に男女別となっているようだ。とはいえ、女湯を見てみると湯が張られてなく、この日は確かに混浴であったとも言える。随分あやふやだとは思うが、世の中には白黒はっきりさせない方が良いこともあるかなとも思う。今後利用者が増えるようなことになれば、その時ははっきりと男女別となる可能性は高そう。

預かった鍵で男湯の扉を開けると、50人入れると謳われるどど〜んとでかい露天風呂がある。女湯の方は、よくある旅館なんかの露天風呂と比較しても決して小さくはないのだが、ここの男湯よりはかなり小さいサイズになる。もし完全に男女別に分けられたとしたら、女性にとってはがっかりな感じ。

大露天風呂の脱衣所は入口を入って右側に棚がしつらえてあるだけのもの。どこにも視線を遮るようなものは無いから、混浴として考えれば女性にはちょっと優しくない。女湯とは入口が別なので、女湯で着替えて大露天風呂に来るということもできない。とはいえ、今のところは休日でも混雑することはなさそうなので、他人と一緒になるというタイミングも少なそうではある。まあ、そもそも他人が入浴中であれば混浴はダメと言われるかもしれないが。

湯が緑色に見えるのは苔が付いているからのようで、底がぬるぬると滑りやすい。旅館の風呂みたいに手入れが行き届いていなければ嫌だという人には向かない。このロケーションだけで全てが許せてしまう人とで評価は割れそうだ。ただまあ、ロケーションといっても景色は悪くはないがすごく良いかというとそれほどでもない気がする。大きな露天風呂といっても奥飛騨の巨大露天風呂とは比べようもないし、混浴ではないがこれより大きな露天風呂は草津辺りにだってある。京塚温泉を特別たらしめているのは、今現在の状況ではあるが、これだけの環境をほぼ貸切状態で贅沢に楽しめるということではないかと思う。