レポート | 日帰り
正直、このレポートを書こうか書くまいか大いに迷った。それというのも、福の湯は現在入浴禁止となっているからである。しかしネットの情報は古いものも多く、自分のように勘違いして行ってしまうことのないように、注意を喚起する意味で書くことを決めた。
そもそもが、雨のため予定変更を余儀なくされたのがきっかけ。そういえば近くにあった筈だよなというだけの僅かな記憶を頼りに、ついに見つけ出してしまったのだ。事前調査もなにもしていなかったから、入浴禁止であることを当然のごとく知らなかった。
南会津の過去に行ったことのあるスキー場付近ということだけしか憶えていなかったうえ、高畑、たかつえ、だいくら山のどれも滑ったことがある為、高畑スキー場から始めてさんざっぱら探し回った揚げ句やっとのことで福の湯を発見した。場所はかなり分かりづらい。
福の湯の手前にある金網には看板が掲げられていた。「保健所のご指導により衛生管理上、桶風呂の使用はできません。あしからずご了承ください。」
この看板を見て、手桶は使っちゃいけないんだな、と早とちりした自分はバカ。なんという自分勝手な思い込みだろうか。旅行を終えて帰ってから情報の整理のためネットでよく調べてみると、数年前に入浴禁止になったとあるのを見つけた。そういう前提で、撮ってきた写真を見直してみればあの看板の意味も正常に理解できる。「桶風呂」って言ってんだからそれは風呂そのもののことだったんだ。
まいったな、入っちまったよ…。
情報によると湯も止められて空っぽとのことだが、この日は運が良かったのか悪かったのか勢い良く注がれていた。何故この日は出ていたのか知らないが、通常は止められているようなので期待して行かないように。いやそもそも入浴禁止なのだから、湯が入っていたとしても入浴してはいけない。湯がなみなみと注がれた湯船を前に入らずにいれなくなる温泉マニアの気持ちは痛いほど理解できますが、こらえてください。
※現在、桶は朽ち果て原形をとどめていないようです。