レポート | 日帰り
土湯温泉から栂森に向かってさらに山深く分け入った場所にあるのが不動湯温泉。車で行く場合には未舗装の抉れて荒れた林道を進むので、車を汚すことは覚悟しなければならない。
土湯温泉からは遊歩道もあるので、こちらを歩いて行けば25分くらい。冬期も営業しているが、林道が通行不能となるので手段は徒歩のみとなる。
土湯温泉から不動湯温泉まで直線距離はさほど離れていないのだが、深い森に囲まれ温泉街とは一線を画す山奥を感じる。建物も年季が入っており、鄙びた良い風情が漂う。ファンが多いのも頷けた。
【不動湯の浴室】
不動湯温泉には混浴の内湯がふたつと混浴の露天風呂がひとつ、女性専用の内湯が二ヶ所ある。どこもあまり広くなく、特に露天風呂は三人も入ればきつきつになりそうな湯舟で、先客がいた場合には割って入るのは遠慮したい。
混浴には内湯露天共に脱衣所はそれぞれひとつしかなく、男女一緒に利用することになる。階段をかなり下った場所に浴室が固まっているが、露天風呂へはそれよりもさらにまた下らなければならない。
【大雨の中】
訪問した日は朝からバケツをひっくり返したような大雨。日帰り受付は10時からなのに1時間以上も早く到着してしまったのだが、どんより暗く憂鬱な天気の中、車で待っているのも嫌だったので、とりあえず休ませてもらえないかとダメモトで玄関をくぐった。すると、この雨の中追い返すのも可哀想と思われたのか、「どうぞ」とありがたいお言葉をいただけた。感謝。
【混浴露天風呂】
そんな大雨の中、一番に露天風呂へ向かったが、露天風呂には屋根がなく、雨をしのぐことはできない。目の前に渓流が流れ、滝まであり、周りは木々に囲まれて、広くはないが野趣溢れるロケーション。意地で浸かったが、やはり長居はできなかった。
気を抜けばカメラまですぐずぶ濡れになってしまうので、せっかくの貸切状態にもかかわらずろくに写真も撮れず。しかもかなり暗かったのでぶれぶれ。残念。
【混浴内湯】
こういった状況でありがたいのが、内湯にも混浴があるということ。一番大きな浴室を持つ羽衣の湯は、窓から露天風呂の様子も見える場所にあり、先客待ちの待機場所に都合が良い。露天風呂には屋根付きの脱衣所があるが、そこに行くまでは屋根もなかったので、実はこちらに服を置いてタオル巻きで露天風呂まで行ったのだった。
早々に内湯に戻り、その後はこちらでのんびり。滞在時間の殆どはこの羽衣の湯で過ごした。日帰り受付時間前でもあり、この大雨も手伝ってか終始独占状態。露天風呂を味わい尽くせなかったのは残念だが、旅行の締めくくりにゆったり落ち着けたのは嬉しい。
※2013年8月29日21時35分頃、火災が発生して全焼したそうです。
※2016年より土日祝限定で日帰り入浴のみ営業再開しました。冬季は休業です。
※2021年10月17日より休業しているそうです。