レポート | 日帰り
杣温泉は森吉山の裾野にある一軒宿。山奥深く分け入った所にあり、遠方から来て一日でできるだけ多く温泉を回ろうと目論むと、近隣のどこからも遠く、杣温泉一箇所だけで半日近くを費やしてしまう移動量がネック。東北在住以外の温泉ブロガー泣かせかもしれない。ただ、それだけに秘湯感は申し分ない。
杣温泉には男女別の内湯と、混浴の露天風呂がひとつ。杣温泉に到着して駐車場に車を停めると、その川を挟んだ向かい側に混浴露天風呂があった。内湯とは繋がってなく独立した露天風呂である。
玄関で入浴料を払うと、今は男性が入浴中だから内湯に入って男性が出るのを待つといい、とのことでまずは内湯へ。
【男女別内湯】
母屋と内湯は分離した棟となっている。玄関をそのまま真っ直ぐ突き抜けて外に出ると内湯の建物。男性内湯の窓は素通しのガラスなので、入浴しながら露天風呂に出入りする人がいれば良く見える。女性内湯のガラスは下半分に目隠しがあるので入浴しながらという訳にはいかないが、それでも露天風呂の出入りを確認しようと思えば可能だ。
内湯の温度は結構熱くてちょっと長湯はできそうにないなと思っていたら、間もなく露天風呂から出てくる男性が見えたので、隣のツレに声をかけて露天風呂に向かった。
【混浴露天風呂】
混浴露天風呂の脱衣所は男女別となっている。露天風呂は大きい。小さなプールほどもある湯槽だし、その周辺部分も広いので、先に入浴者がいたとしても女性でもあまり抵抗なく入れそう。
湯の温度はこれだけ広くてもぬるくなっていない。熱い湯が苦手な自分にとっては若干熱めなくらいで内湯よりは格段に入り易くて良かった。
これだけ山深いと夜の露天風呂なんかも良さそうだ。虫の声と葉のざわめきと光害のない満点の星、なんて想像すると是非とも泊まりで来たくなる。
駐車場に入浴客と思われる車が来たため、女連れがいると男性客は入り難かろうと早々に上がったが、そういう点でも泊まりの方がのんびりできて良い。杣温泉で雪見風呂もなんて考えるが、残念ながら冬期は内湯だけとなるそうだ。
露天風呂にはなぜかシャンプーリンスが一組備えてあった。もちろんシャワーも蛇口も無い。露天風呂で頭や身体を洗う人はいるのかな? ちなみに置いてあったのは日本秘湯を守る会限定らしい秘湯シャンプー・秘湯リンス「くまざさ」。